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町ぐるみでおもてなし!谷中のホテル「hanare」

STORY

 

町ぐるみでおもてなし
谷中のホテル「hanare」

 

 
 
東京下町・谷中を訪れる外国人が増えてきています。浅草ほどの派手さはないものの、日本の伝統的な街並みや路地が多く残り、そこに住む人たちの日常生活が垣間見れるところが魅力の一つ。そんな谷中に、外国人利用客が増えている一風変わったスタイルのホテルがあると聞き、訪れてみました。
 

町に泊まるホテル「hanare」


2015年11月末にオープンしたのがホテル「hanare」。ここは、一つの建物内に客室やレストラン、大浴場がある一般的なホテルとは違い、谷中の町全体を大きなホテルに見立てる、という新しいカタチのホテルです。

新しいカタチと言っても、仕組みは簡単。
ホテルの受付は、築60年の木造アパートを改修した文化複合施設「HAGISO」。客室は「HAGISO」から徒歩2~3分ほどにある、同じく古い建物をリノベーションした客室棟。大浴場は周辺にある銭湯を、レストランやお土産屋さんは、谷中にあるおいしいレストランや雑貨店を利用します。さらに、町の中にあるお稽古教室やお寺では文化体験を、自転車屋さんではレンタサイクルができちゃうんです。

つまり、谷中の町全体で宿泊客をおもてなしするのが、ホテル「hanare」という訳です。

ホテルの仕組み
町全体がホテルに

シックな黒い外壁が目を惹く「HAGISO」。館内には、所々に当時の姿が残っていて、ホッとする落ち着いた雰囲気が漂っています。

HAGISO_外観
元芸大生のシェアハウスをリノベーションした「HAGISO」

「HAGISO」2階の受付では、ホテルの基本的なルールをはじめ、谷中の観光情報をじっくり教えてもらえます。外国人観光客には、日本旅行が初めてなのか、日本語が話せるのかといった状況に応じた案内をするそうです。案内は、英語に加え、韓国語やアラビア語での対応も可能なんだとか。

スタッフから説明を受けるレイチェル
谷中は観光スポットがたくさん

これがホテルオリジナルのマップ。裏表で昼用と夜用を分けているというこだわり。昼用マップには、谷中のビュースポットやスイーツのお店が、夜用マップにはレストランや飲み屋の情報が掲載されています。スタッフが実際に行って見て、おすすめできるお店を中心に載せているので、安心感があります。

オリジナルマップ
シンプルで見やすいオリジナルマップ
 

のんびりくつろげる宿泊棟


受付を済ませたら、谷中の町並みを味わいながら客室棟へ向かいます。この建物もまた、築50年の木造2階建ての家をリノベーションしているそうです。

宿泊棟

ホテルとは思えない外観の宿泊棟


当時のものを再利用している入口の下駄箱。その他、階段や一部の電球なども当時のまま。日本人にとっては懐かしささえ感じます。外国人にとってもこの古さが心地よいのか、オープン当初は外国人宿泊客がそれほど多くなかったですが、徐々にクチコミが広がり、桜のシーズンには8~9割を占めたそうです。

宿泊棟_下駄箱
銭湯に行くときなどに使える下駄

宿泊棟_階段
昔の建物ならではのちょっと急な階段

宿泊棟には和室が5部屋。大きな窓からは日差しがたっぷり注ぎ、とても明るい客室です。

宿泊棟_客室
畳の上でゴロンとしたくなる客室

アメニティもおしゃれ!3段構成の木箱の中には、鉛筆やノート、手ぬぐいなどが入っていて、蓋を開ける瞬間は、宝箱を開けるようなワクワク感があります。

宿泊棟_アメニティ
2人で宿泊するときには、5段の木箱になるそうです

宿泊棟_洗面所とシャワールーム
清潔感のある洗面所にシャワールームも完備​

宿泊棟_ウォシュレットの使い方説明
英語で書かれたウォシュレットの使い方​
 

朝食やお土産も買えちゃう「HAGISO」


ホテルでぐっすり休んだ翌朝は、朝食兼カフェスペースになっている「HAGISO」の1階へ再び向かいます。町全体が静けさに包まれた谷中の朝の散歩もなかなか気持ちのいいものです。

HAGISO_朝食会場
宿泊客以外も利用できる「HAGI CAFE」

HAGISO_朝食メニュー
トーストメニューに変えたりベジタリアン対応もできます

2階受付の隣には、「HAGISO」にゆかりあるアーティストの作品を展示販売しているショップもあります。

HAGISO_お土産ショップ
思わず手に取ってしまう作品ばかり​
 

谷中の町をもっとブラブラしよう


朝食を食べ終えたら、いよいよ谷中の町に繰り出しましょう。
谷中を歩いてブラブラするのも面白いですが、レンタサイクルを利用すれば浅草などへも行けるので、行動範囲がグッと広がります。レンタサイクルショップは「tokyobike」がおすすめ。「hanare」の宿泊者は優先的に案内してもらえるという嬉しいメリットがあります。

tokyobike
おしゃれなレンタサイクルで東京散策

「tokyobike」の記事はこちら

tokyobike
住所:東京都台東区谷中6-3-12
https://tokyobike.com/rental.html

「hanare」では、文化体験の紹介もしています。外国人観光客の中でも、日本旅行のリピーターには体験モノが人気で、その一つがなんと尺八体験。尺八づくりから吹くまでの体験ができるうえに、作った尺八はお土産として持ち帰れるんだそうです。

com so koya
作業場には尺八がズラリ

com so koya
住所:東京都台東区谷中3-1-17
http://roots-shakuhachi.weebly.com/

谷中を思い切り堪能した後は、銭湯にも行ってリフレッシュしたいですね。「hanare」の近所には6ヶ所もの銭湯があるので、ホテルでもらった入浴券を持ってお気に入りの銭湯に行ってみましょう。

六龍鉱泉_外観
天然温泉が嬉しい六龍鉱泉

今回訪れたのは、上野動物園にほど近い「六龍鉱泉」。時間帯によって陽の光が差し込む明るい浴場は、ゆったり過ごせる、癒しの時間になること間違いなしです。

六龍鉱泉_浴場
冷えや美肌に効果のある黒湯

六龍鉱泉
住所:東京都台東区池之端3-4-20
http://taito1010.com/component/mtree/sento-list/rokuryu.html
 

これであなたも谷中ツウ!?


ブラブラしたり、谷中に住む人との何気ない会話を楽しんだり、路地裏にお洒落なお店を発見したりと、自分なりの方法でいくらでも谷中との触れ合いを楽しむことができるのが魅力の一つ。1つのホテルに宿泊しただけなのに、すっかり谷中ツウになった気分です。

一般的なホテルに宿泊していたら気づけないニッポンの魅力に気づく、こんな新しいホテルに宿泊してみるのはいかがですか?

谷中の町並み
路地に入ってみるのもおもしろい
 

Information

hanare
住所:東京都台東区谷中3-10-25 HAGISO(レセプション)
http://hanare.hagiso.jp/

 

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この記事は2016年08月16日の情報です。 文:Chiharu Matsunaga

 

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